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はきものをそろえる

2019-10-07
ある日、中学生の娘が学校で配布された学年だよりに、
「靴(はきもの)を揃える」と題し、次の文章があった。
(以下、抜粋)
 
 
哲学者の森信三氏は、
次の3つだけを9歳までに身につければ、
しつけは「すべて」だという。
   
「しつけの三原則」
1.朝の挨拶を自分からする
2.名前を呼ばれたら「はい」と返事する
3.席を立ったら椅子をしまい、靴を脱いだら揃える
   
こんなことでしつけが出来るなら苦労はない
・・・と思うだろう。
しかし、この中でも、3つ目の「靴を脱いだら揃える」は、特に重要で必須項目である。
世間ではよく知られていることだが、
たった3秒で相手が分かる方法。
それも、
だいたい8割~9割2分は当たっている方法。
それは、
「脱いだ靴を揃えているか、いないか」を見ること。
   
靴を揃えることに全く意識がない人は、
心が乱れているといえ、これはほぼ事実。
さらに、自分の靴だけでなく、
他の人の靴も揃えるような人は、心の状態がほぼ完ぺきな人だともいえる。
また、靴のかかとを踏んだまま履いて歩くなどは論外の話。

昔から「靴を揃えると成功する」といわれている。
その理由は、
一つ一つのことに、まずはケジメをつける習慣が身につくから。
(中略)
靴を揃える習慣が身につくことで、徐々に心も揃っていくので、否が応にも成功へと導いてくれることになる。
これは、何回かの一回、靴を揃えたかどうかの話ではなく、常に自分のものとして習慣づけられていて、の話。
 
  

・・・うん、なるほど。
 
わが家の玄関でも、
次女の靴が横を向いていることがある。
私は、娘に、
「神様がちゃんと見ているよ」と言って、揃えておく。
 
この「しつけの三原則」は、
決して、子供だけに向けたことではなく
わたしたち社会人にとっても同じことがいえるだろう。
靴の乱れと、人材のレベルは比例するらしい。
 
しかも、
大人になると知恵がついてしまって、
他人が見ている時や、注意されそうな時だけ、
靴を揃える人がいたりする。
他人は納得してくれるかもしれない。
さて、自分自身はどうだろう?
 
私は、娘たちに気付いてほしい。
その場しのぎで靴を揃えるとき、本当は、
「一番見られたくない人」に見られていることに。
 
それは、「自分」。
他人の前だけちゃんとしていても、
自分はそのことを一番よく知っている。
他人に嘘をついたりダマしたりできても、
自分自身に嘘はつけない。
 
まずは、自分の靴を揃えてみよう。
席を立ったら椅子をしまおう。
服を脱いだら片付けよう。
 
 
ほかの誰の目に触れていなくても。
 
 
(A.H)
 
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